サヤ取りブログ~ロングショートを用いたヘッジ取引~


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当ブログは、株式のサヤ取り投資(ロングショート)にテーマを絞って書いています。


【サヤ取りの理論と本質】

 

 

1. 「銘柄」ではなく、「価格差」を取引対象とする

 

 

サヤ取りとは、『同じような「値動き」をする2つの異なる「商品(「銘柄」)」の「価格差」を利用して利ザヤを稼ぐ取引』のことをいう。

 

同じような「値動き」をする2つの異なる「銘柄」が、一方の企業に特に個別のニュースもなく「価格差」が拡大した場合、割安な「銘柄A」を買い持ち(ロング)し、割高な「銘柄B」を空売り(ショート)する。時間の経過とともに割安な「銘柄A」は上昇、割高な「銘柄B」は下落し、「価格差」はやがて均衡点に向かって収斂していくはずである。

 

この時、買い持ちした「銘柄A」を売却、空売りした「銘柄B」を買戻しすれば、

 

「価格差」(『取引開始時点の「銘柄B」-「銘柄A」の価格差』 『取引終了時点の「銘柄B」-「銘柄A」の価格差』)が利益となる。

 

ただし、2つの「商品」は、『①「値動き」に連動性があるものの、②「値段」と「値動き」が全く同じであってはならない』。これは、一見すると矛盾しているようだが、2つの「銘柄」の「価格差」が利益となるため、①「値段」が全く同じだと、そもそも「価格差」が発生しないし、②「値動き」が全く同じだと「価格差」が拡大も縮小もしないことになる。そのため、一時的に「価格差」が拡大し、やがて均衡点に向かって収斂していくような2つの「銘柄」を組み合わせて両建て取引する必要がある。

 

この取引の本質は、『「価格差」が取引対象であって、「銘柄」そのものではない』ということ。

 

 

2. 連動性を利用してリスクをヘッジする

 

 

2つの異なる「銘柄」の間に、「連動性」(相関関係)があるならば、その性質を利用して市場リスクを軽減させる効果』が期待できる。両銘柄に「連動性」があれば、「銘柄A」が上がると「銘柄B」も連動して上がり、「銘柄A」が下がると「銘柄B」も連動して下がるはずである。そのため、経済状況などの「外部要因」による変動リスクを軽減させることができる。

また、それとは反対に、「銘柄A」と「銘柄B」の連動性が崩れた場合、買い建てした「銘柄A」が下がり、空売りした「銘柄B」が上がるといったことが起こり得る。ここで言うリスクヘッジはそもそも『「銘柄A」と「銘柄B」の連動性』を担保としており、連動性が崩れた場合は、この取引の前提が成り立たなくなるため、取引を中止・中断する。

 

この取引の本質は、『「銘柄」の連動性を利用したリスクヘッジである』ということ。

 

 

3. 最小単位のポートフォリオ投資である

 

 

投資の世界には、「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な格言があるが、これは、「いくつかの卵を1つのカゴに入れておくと、ひっくり返ったときに全部の卵が割れてしまうので注意しなさい」ということの教え。サヤ取りは、最低2銘柄の「買い建て」と「売り建て」を同時に行う取引のため、最小単位の「ポートフォリオ投資」となる。さらに、最小単位の「ポートフォリオ」を複数(最低でも30銘柄程度が望ましい)に「分散」して投資することによって、リスクを軽減する効果が期待できる。

 

サヤ取りの本質は、「最小単位のポートフォリオ投資である」ということ。

 

 

4. レンジ相場の取引である

 

 

サヤ取りは、相場環境が上昇局面・下落局面にかかわらず、「一方の銘柄の利益」と、「他方の銘柄の損失」が損益を相殺し合うことによって、相場の動向に左右されることなく「価格差」だけに注目する取引である。サヤ取りは「連動性」を前提としているため、確率論から見ると、「価格差」の拡大幅がある程度は推測できると考えられる。そのため、人工的な「レンジ相場(ボックス相場)」を前提として取引を行うこととなる。

なお、レンジを抜けたものは、この取引の前提が成り立たなくなるため、取引を中止・中断する。

 

サヤ取りの本質は、「レンジ相場の取引である」ということ。


 

【サヤ取りの実践】


 

1. 同じくらいの大きさの「銘柄」を組み合わせる

 

同じ「業種」で同じくらいの「株価」「規模」「業績」の銘柄ペアは、基本的に同じくらいの比率(%)で「株価」が連動する傾向にある。すなわち、レンジ相場はもちろんのこと、相場が上昇トレンドでも下降トレンドでも、ロング銘柄とショート銘柄の変動が相殺し合うことで、マーケットの変動リスクに対してヘッジの役割を果たすと考えられる。

以上の理由から、「同じくらいの大きさの「銘柄」を組み合わせることが有効」と考えられる。

 

 

2. 同じくらいの連動性を持つ「銘柄」を組み合わせる

 

同じ「業種」で同じくらいの「株価」「規模」「業績」の銘柄ペアは、基本的に同じくらいの比率(%)で「株価」が連動する傾向にある。すなわち、「価格差」が一定の範囲内で上下動をすると考えられる。このように、連動性の高い銘柄ペアであっても、どちらか一方に個別のニュースが無い場合でも値動きが一時的に乖離してしまうことがある。

以上の理由から、「同じくらいの連動性を持つ「銘柄」を組み合わせることが有効」と考えられる。

 

 

3. 「価格差」が拡大したら取引を開始し、縮小したら取引を終了する

 

1.2.で述べたような銘柄をペアにすることにより、「価格差(サヤ幅)」だけを見て取引することが可能となる。「価格差」の取引は一定の上下動を繰り返す「レンジ相場」を人工的に作り上げることと同じ意味合いを持つ。そのため、価格の最大幅をある程度推測することが可能となるため、逆張り投資が有効と考えられる。

以上の理由から、『「価格差が拡大したら取引を開始し、縮小したら取引を終了する」といった逆張りの投資戦略が有効』と考えられる。



【当ブログについて】


 

当ブログは、今までの私自身の金融取引についての学習経験・現在行っている業務の一部を備忘録としてまとめています。現在、文系の学生さん向けに行っている講義のお手伝いをさせていただいており、うまく伝えきれなかった部分を補足・訂正しながら書いています。

 

また、ヘッジ取引の基礎を学んでみたい個人投資家の方にもフィードバックできればと思い、ブログとして公開することにしました。なお、タイムラインにはメインテーマとなるトレード関連のみを掲載しています。注意点・補足事項はリンク先に収納して行きますので、適宜ハイパーリンク先をご参照ください。

 

当ブログは、「こうすれば儲かりますよ」というよくある情報依存者向けの派手な内容ではないのですが、学習意欲のある方に対して、コツコツと取引の「本質」や「考え方」を理解し、習得する上で、少しでもご参考になればと思います。今回のテーマはたまたま「投資」がテーマですが、世の中のほとんどの技術の習得には「基礎」が大事だと思います。

「とにかく儲かれば何でもいいよ」という方にはつまらない内容でしょうけれども、まぁ...ひまつぶしにでも読んでみてくださいな。確実に儲かる話が(そんなものがあるのかどうか私にはわかりませんが)、あるとすれば他人には教えませんからね、絶対に(笑)

詳しくは、コラム【期待値満足度低下まいウラがあ】をご参照ください。

 

よく魚釣りの話を例にあげますが、「釣った魚をもらう」のと、「魚の釣り方を教えてもらう」のではまるで意味が異なります。魚は食べてしまえばそれで終わりですが、釣り方を覚えれば自分でも魚を釣れるようになります。魚をもらった人は自分で釣りをやってみて、たまたまうまく釣れることもあるかもしれませんが、基礎がある程度わかっていないと、継続的に釣るのは難しいと思います。

このブログを読んでいるあなたが、「釣り人」(投資家)になるならば、自分流にルールを作って応用を効かせることもできないでしょうし、「釣竿と餌を提供する人」(資金提供者)になるならば、どの釣り人(ファンド)に投資するか判断することもできないと思います。

 

それから予め申し上げておきますが、当ブログは日記のように毎日更新するわけでもなく、ひと通りまとめたら終了します。削除せずに残しておきますので、思い出したときにでも遊びに来てくださいね。さらに、具体的な銘柄を推奨し、取引結果をアップロードするものでもありません。また、具体的なパラメータやスクリーニング設定を公開するものでもありませんが、ヘッジ取引のアウトフレーム(外枠)の情報についてはすでに文献などで多数公表されており、実際の取引現場でも活用されています。そのため、可能な範囲にかぎってまとめていくことにします。


よろしくお願いしまーす(* ゚▽^ *)v


以上


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天気の良い日には誰も傘を持って外出しません。

 

そんな人がいれば、おそらく...

 

周囲の人からは「変わり者」扱いされるでしょう。

 

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