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2014年1月

2014年1月31日 (金)

コラム その⑤【モノを買わないヒトたち~80年代生まれの金銭感覚について思うこと~】

 

はじめにお読みくださいこのブログについて

 

 

【モノを買わないヒトたち~80年代生まれの金銭感覚について思うこと~】

 

 

私は1982年(昭和57年)生まれ。私たちは、平成元年(1989年)に小学校に入学し、右肩下がりの日本経済の中で成長していった世代に当たる。年代で言うと、先行する「氷河期世代(ロスジェネ世代)」と後に続く「ゆとり世代」とのちょうど中間に当たるくらい。


私たちの世代が小学校に入学した頃の日本は、バブル経済が崩壊し、後に「失われた10年」「失われた20年」(19913月~)と呼ばれる暗黒の時代が始まった頃だ。ベルリンの壁が崩れ、冷戦時代が終焉し、ソビエト連邦が崩壊していく様子を父が興奮しながらテレビにしがみついて見ていたのを思い出す。


ある日突然、「家庭の事情」により、さよならも告げずにクラスメイトが転校して行ったり、近所の大きな屋敷の玄関に「差押さえ」という意味不明なお札が貼られていたり。。。


 

先行きの見えない日本経済、大人たちの曇った表情を見上げながら、何とも言えない息苦しい閉塞感の中で育った。そんな時代背景もあってか、「何となく将来が不安」と漠然とした思いを抱えながら成長してきた世代だ。

 


私たちの世代は概して、あんまりモノを買わない世代であると言われる。ムダ使いせずにせっせと貯蓄に励む[1]。車を所有することがあまりカッコいいという感覚ではなく、駐車場代がもったいないからどうしても必要なときはレンタカーで済ませる。パーティーや披露宴でちょっと見栄を張りたいときはブランド品のバッグや時計をレンタルして、あとでこっそり返却する。本を買うのももったいないし置き場所が邪魔になるから図書館で予約して、必要なところだけコピーを取ってファイルする、など。


私の周りの同世代の知人・友人たちと話しをすると、わりと「地味」で「質素」な金銭感覚を持っているようだ[2]

 


そういえば、私も賃貸マンションに住んでいて、家具は全部レンタルしている。



理由を考えてみた。


 

まず、賃貸にする理由は、ローンを組んでも将来何があるかわからないし、頭金を積んで買うよりも、現金は何となく手元に置いておきたいという漠然とした不安。


無駄遣いせずにお金を貯めて、株や不動産に分散投資すれば「時間」+「金利」を味方につけられますからね。自分が住んでしまったら、結局は「資産」という名の「負債」に固定費を支払っているだけになってしまうような気がしてならないのです。同じお金でも「借金の返済」にまわすと、今度は「時間」+「金利」が敵にまわってしまいますからね。


分譲マンションなんてどうせ買ったところで、働いて稼いだ大切なお金の中から、「鉄とセメントの塊」に毎月バカみたいな金額のローンを払い続けて、やっと定年間際になってローンを払い終わる頃には資産価値は限りなくゼロに近くなっているし。さらにいえば、私は海の近くに住んでいるから地震とかあって津波が来たらマンション担いで逃げられないし。


 

そうそう、家具もそういう理由でレンタルにしたんだっけ。何かあって逃げるときに、手は2本しかないでしょ。緊急事態に直面したら、ボストンバッグ1つか2つ持って脱出するのが精いっぱいだと思う。

 


 

だからあまり余計なモノは持たないし買わないのです[3]

 


 

「直接所有」ではなく「間接所有」という新たな価値観を持つ人たち。


そう、割とシビアで合理的なのですよ、私たちの世代はね。

 

 

[1] ↓この記事の内容は非常に共感できます、でも買いたいモノがないのです。 

 【「貯金」が社会の毒になる ~金は天下の回りもの~

 

[2] 私を含め、私のまわりにはかなり変わった人間が多いので、母集団から抽出した標本が平均からだいぶズレているかもしれませんが。また、私は、物欲というものが全くない人間なのであまり参考にならないかもしれません。節税対策ができないと税理士によく怒られます、はい。。。

 

[3] 誤解のないように補足しておきます。結婚して子どもがいれば当然、最適と思われる場所に「定住」して、子どもの教育に専念すべきと考えます。結局のところ、「教育」こそが最大の投資ですからね!

 

 

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2014年1月21日 (火)

ロング・ショートについてのお話 その⑤

 

お知らせ【ブログを移転しました

 

【銘柄選択の基準 その②】

 

ここでは、銘柄選択の基準 その①で抽出した銘柄ペアのリストの中から、とくに銘柄ペアの「価格差(サヤ幅)」の部分について分析を行う方法を説明する。これにより「価格差(サヤ幅)」の値動きのみを取引するロングショート戦略のハードウェアの仕組みが完成する。一部の注意点さえ守れば、今までの処理手順は変えてもかまわないし、項目によっては重複処理になるのでどちらかを省略してもよいだろう。

 

なお、FXでサヤ取りを試してみたい方は、コラム【FX(外国為替)を使ったサヤ取りは有効か?】を参照ください。

 

 

ステップ4:投資適格ペアを決定する

 

 

1. 投資金額が大きすぎない銘柄ペアを選択する

 

理由:売買代金は「(ロング銘柄の現在株価×株数)+(ショート銘柄の現在株価×株数)」で算出される。これは投資家自身の投資金額に合わせて選択する。

株価が100円で最低取引単位が1,000株の銘柄であれば10万円、ペアにすると20万円くらいでポートフォリオが組める。同じように株価が500円で最低取引単位が100株の銘柄であれば5万円、ペアにすると10万円くらいでポートフォリオが組めることになる。

このように、投資金額が比較的小さな銘柄ペアのポートフォリオを組み合わせたほうがより多くの銘柄に分散して投資できることになるため、投資金額はたとえば50万円以下、70万円以下、のように設定するとよいだろう[1]

 

2. 「価格差(サヤ幅)」の変動率が大きすぎない銘柄ペアを選択する

 

理由:この処理は銘柄ペアの「価格差(サヤ幅)」について、おおよその拡大幅を推測するために使う。一定の変動率の範囲内で行ったり来たりしているような銘柄ペアの「価格差(サヤ幅)」はレンジ相場を想定した取引が期待できる。

ここでは、「価格差(サヤ幅)」の移動平均線を用いるが、グラフで言えばレンジ相場のように、なるべく「直線」かつ「水平」に近い状態で推移しているほうがよい。10%以下、できれば5%以下にするなど変動率は小さければ小さいほうが望ましい。

 

3. 「価格差(サヤ幅)」の不均衡率が大きすぎない銘柄ペアを選択する

 

この手順は、【ロングショート④】ステップ3の「回帰方程式の近似直線の±n%の誤差の計算」と処理の意味合いは同じこと。回帰直線では「傾きa」に対して誤差の範囲を抽出処理するのに対して、この処理は価格差の「移動平均線」に対して不均衡率を計測することになる。サヤ幅の処理項目なので、ステップ4に組み込んだが、こちらの手順を採用する場合は、【ロングショート④】ステップ316.17.の部分は省略してもよい。

なお、その場合はこの処理をステップ316.17.の部分に組み込む必要がある。理由は、価格差(サヤ幅)グラフを作成する以前の段階で「不均衡率x%以内」といったように枚数調整しておかないと均衡率が定まらないため、使い物にならないチャートが出力されてしまいますからね(笑)

この処理は、取引枚数を調整するために使うが、実際の取引では最低取引枚数などの条件が加わるため、均衡率を完璧に合わせようとすると今度は取引金額が莫大になってしまう可能性が生じる。そのため、1.では「売買代金」でフィルターをかけ、さらにこの処理によって「均衡率」のフィルターをかけて銘柄ペアを絞り込む必要がある。たとえば「取引金額50万円以内かつ不均衡率10%以内」のように設定すれば取引条件に合うものだけを抽出できるようになる。不均衡率は10%以下、5%以下など小さければ小さいほうが望ましい。

13_640x444回帰分析と回帰係数】より

回帰分析の項目ですでに説明したが、上の図のナナメの直線が移動平均線だと考えると非常にわかりやすい。2.で説明したのは、この傾きを示すaの線が「直線」かつ「水平」に近い状態であったほうがいいということ。また、dはこの場合、aに対して誤差がありすぎると、ロングとショートの銘柄の組み合わせ自体がうまく適用されていないことを意味する。例としては、エントリーの段階でロング100万円・ショート70万円だとあまりにも誤差がありすぎて(誤差30%)、うまく行かない可能性があるという意味。そのため、1.の投資金額が100万円以内として、誤差+10%に設定すれば、「ロング:95万円・ショート98万円」のような候補のみが抽出されることになる。

09_640x381回帰方程式と決定係数】より

すなわち、誤差が小さければ小さいほど適格ペアということになる。


4. 標準偏差σ±nを超えた組み合わせを選ぶ

 

理由: ロングショートは銘柄ペアを組み合わせることにより人工的なレンジ相場での取引を想定しており、逆張りエントリーが有効であると考えられるため。※【逆張り投資の注意点

 

1.2.3.の条件を満たしたものは投資適格銘柄となる。最後に、実際の仕掛けを行うに当たり、標準偏差σの±nを超えたものを抽出する。当ブログでは個人投資家に人気が高いボリンジャーバンドを用いて仕掛けを行う方法について説明する。

ボリンジャーバンドは通常、トレンドが出ているときは「順バリ」(終値が上のバンドを上抜いたら買い、下のバンドを下抜いたら売り)、レンジ相場のときは「逆バリ」(終値が上のバンドを上抜いたら売りシグナル、下のバンドを下抜いたら買いシグナル)として投資判断に利用される [2]

 

一般論としては、

 

「過去20日間のボリンジャーバンド+σ2を上抜けたら逆張りで仕掛ける」

「過去20日間のボリンジャーバンド-σ2を下抜けたら逆張りで仕掛ける」

 

といった使い方をする。その根拠として頻繁に取り上げられるのが、一時的に拡大した「価格差(サヤ幅)」は、「①マーケットを正規分布と仮定した場合、②標本データの95.44%は標準偏差σ±2のバンドラインの中に収まっていると考えられるため、③時間の経過とともに価格差(サヤ幅)は、均衡点である移動平均線に向かって収斂して行くだろう」、という確率論に基づいて説明されている。ただし、これは一般論だから、別に過去25日でもいいし、σ1とかσ3で仕掛けてもよいです

たとえば、銘柄ペアごとに変動の大きさに合わせて2.で述べた「価格差(サヤ幅)」の平均変動率に合わせて数字を組み変えてみてもよいと思います。ただし、σ3を超えてしまう場合はたしかに異常値であると言えるものの、そのままズルズルと人工的なレンジ相場から突き抜けてしまう可能性もあるため、エントリーは行わないほうがいいでしょう。特に、一般的に順張りで言われている「バンドウォーク」と呼ばれる現象(バンドラインに沿って移動平均線が吸い寄せられているようなチャート)はトレンド発生が示唆されていると考えられるため、この傾向が強いように思われます。もちろん、「価格差(サヤ幅)」が拡がれば拡がるほど、「期待利益率」は高くなるため、どちらの方向に「賭け(ベット)」するかはディーラーであるあなた次第ですが(笑)

何度も繰り返しますが、実はこの「科学的根拠[3]」と言われる説明には重大な欠点があります(必ず、【逆張り投資の注意点】を参照してほしい)。この欠点を理解できないと、レンジ相場であっても逆張り投資はうまく行かない可能性が高いと思います、たぶんね。

なお、ボリンジャーバンドは単体で使うと非常に欠点が多いため、対策として以下の2点を上げておく。

 

4-1. 過去一定期間の価格差(サヤ幅)が最大値に達したらエントリーする

 

過去一定期間の価格差(サヤ幅)は大きな周期性変動と小さな周期性変動に分かれる。そのため、小さな周期性変動でエントリーを行った場合、いわゆるダマシに引っかかり、価格差(サヤ幅)がさらに拡大し続けることがある(いわゆる又裂き)。そのため、過去一定期間の価格差(サヤ幅)が最大値に達した場合にかぎりエントリーを行うことは有効と考えられる。

なお、この方法を使うとエントリー判断はすべて価格差の最大値が基準となり、ボリンジャーバンドは使わないことになる。理由は、最大値に達したペアはすでにバンドラインを上回っているはずですから。それゆえ、正確に言えば「併用」という言い方はやや誤解がありますね。

 

4-2. 過去一定期間の価格差(サヤ幅)の周期性を分析する

 

過去一定期間の価格差(サヤ幅)は大きな周期性変動と小さな周期性変動に分かれる。周期性の分析にはいわゆるフーリエ解析と呼ばれる手法があり、この解析処理を行うことで、価格差(サヤ幅)をグラフで視覚的に判断するのに加え、周期性を「周期関数」として数値化することができることになる。そのため、投資候補となった銘柄ペアがおよそ何日間隔でサヤ幅が開閉を繰り返すのかを判断する手掛かりになると考えられる。

 

上記4-1.4-2.、あるいはそのいずれかを併用してエントリーを行うとよいだろう(厳密にやりすぎるとスクリーニングの際、投資対象がかなり絞られてしまいますが)。

 

ロングショート戦略にかぎらず、どんな投資方法にも必ず弱点が存在するので、相互に補完し合わないと実践では全く使い物にならなくなってしまう論理式が多いように思います。「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、ひと通り書き終わるまでもう少しお待ちください。「木」の部分だけを見て個別に説明していくとキリがないので、いずれまとめて説明します。

 

 参考 【標本と推測統計】【ボリンジャーバンド】【逆張り投資の注意点

 

 

[1] CFD(差金決済取引)を使って取引すれば、単元株同士で両建てできるし売買手数料も安いから資金が少ない学生さんにはオススメかも(オーバーナイト金利に注意)。ほとんど利益は出ないかもしれないけど、今は実践(実戦)を兼ねた勉強と割り切って、可能なかぎり銘柄ペアを分散して少しでも多くのポートフォリオを作ることを意識してほしい。ロングショートは銘柄ペアを組み合わせるため、それ自体が最小単位のポートフォリオ投資ではあるけれども、とにかく「分散して投資を行う」という考え方が大事。

銘柄ペアの中には利益が出るペアだけではなく、損失が出るペアが一定の確率でどうしても混じり合ってしまいます。これは多産多死の海洋生物のようなもの。たくさん卵を産んで孵化させても、残念ながらすべての銘柄ペアは陸にたどり着くことはできず、そのままズルズルと沖へ流されてしまうペアもあります(この例だと負けるペアのほうが多くなってしまうけど、あくまでもわかりやすい説明として使いました)。そのようなペアはロスカットで見切りをつけて、残った金額は新たな銘柄ペアに投資します。非常にドライな考え方ですが、マーケットは戦場です。お忘れなく!

 

[2] 逆張り投資の注意点のコラムでも述べたが、マーケットは正規分布にはならない。そのため、「正規分布を前提として作られたこの方程式から算出された価格は現実の世界では成立しない」という批判がある。その欠点を少しでも補えるように、【標本と推測統計】のところでは、「母集団」の中から抽出した「標本」という一部の情報を手掛かりに、「母集団」の姿を推測していく方法を述べた。そこでは、得られた数値が信頼に足りる情報であると言うためには、統計処理を行う上で、30程度の標本数が最低限必要となることを述べた。

統計学はそもそも現実のデータを加工して平均化したり、たとえば「象」と「犬」のように違う大きさの生き物の身長や体重を均一化して比較したりするため、分析後のデータだけを見ると、分析前の元データがどうなっていたのか、失ってしまう情報がたくさんある。さらに、発生する事象を一部のデータから全体の姿を推測していくため、現実に起こっている母集団の動きを100%的中させることは不可能である。よって、確率・統計を基に作られたテクニカル分析も100%の科学的手法ではないということを忘れずに!

 

[3] そもそも確率・統計を根拠としたテクニカル分析はすべて「科学的投資法」に分類される。過去のデータを分析して、その結果をもとに機械的に売買を繰り返していくわけだから、試行回数を増やせば増やすほど、理論上はバックテストの結果に向かって利益率は収斂していくことになる。そのため、2~3回くらいで上手く行かないからといって安易にルールを変更せずに続けていけば、結果は出るはずです(理論上はね。しょせんは後ろ向いて足跡を確認しているだけですがw)。

実は、投資がうまく行かない原因はルールを一方的に無視する投資家側にあったりするわけです。投資がうまくいかないと言っている人の発言には2つの解釈が考えられます。23回やってみて言っているのであれば、試行回数が少なすぎです。30回くらい続けないと偶然の発生確率が高すぎます。また、何回やってもマイナス収支になってしまうと言っているのであれば、投資銘柄が少なすぎです。最低でも30銘柄くらいに分散しないとポートフォリオの分散効果が期待できません。なお、いずれにも該当しない場合は、売買ルールそのものを見直したほうがよいのでは?

 

 

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2014年1月17日 (金)

【システムについてのお話 その③】

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この記事の位置付けは、【ロングショート④】ステップ3の補足事項となります。なお、【ロングショート④】は【ロングショート③】を計算式に変換したものとなります。

この記事に興味を持たれましたら、【ロングショート③】→【ロングショート④】→この記事の順番で読んでいただければ理解が深まると思います。

 

 

【ステップ3:ロング候補とショート候補を組み合わせて銘柄ペアを作る】

 

 

12. β値の変数を決める

 

∟ 「 x < z { (過去n日間の終値と過去n日間のベンチマーク変動率の共分散) ÷ (過去n日間のベンチマークの分散) } ≦ y

 

→ (例)x0.8 ~ y1.0, x0.8 ~ y1.2, x1.0 ~ y1.2 など

→ (例)n120, n240 など

 

 一般的に、xyの数値が大きくなるほど高リスク、数値が小さくなるほど低リスクとなる。


参考 COVARIANCE.S 関数(標本共分散)

参考 VAR関数(標本分散)

 

標本共分散はCOVAL関数(分母:「n」)ではなく、COVAL.S関数(分母:「n1」)になります。そのため、分母は「n1」で計算します。これ、知らない人けっこういると思います。

マーケット分析をする場合、十分な標本データを使うことを前提にしているので、COVAR関数とVARP関数の組み合わせを使っても実際、それほど大きな誤差は生じません。


※ 参考 COVAL関数母集団共分散)

参考 VARP関数(母集団分散)

 

そのため、厳密な計算式を使ってエクセルで売買システムを組まれる方は、分母を「n1」としたCOVAL.S関数とVAR関数を組み合わせてください。共分散にCOVAL関数(分母:「n」)を使って分散にVAR関数(分母:「n1」)を使うと分母の単位がズレてしまうから、わけのわからない数値が出力されてしまいますよ(笑)。ソフトは指示した通りにしか動いてくれませんから気をつけてくださいね(¬_¬)...


参考【分散

参考共分散(相関係数の項目内】←読んだけど対して参考になりませんw

 

 

13. ボラティリティの変数を決める

 

∟ 「 x < z { (ベンチマークの過去n日間の最高値 ベンチマークの過去n日間の最安値)÷ ベンチマークの過去n日間の最安値 × 100 } ≦ y 」(簡易式で説明)

 

→ (例)x0.8 ~ y1.0, x0.8 ~ y1.2, x1.0 ~ y1.2 など

→ (例)n120, n240 など

 

※ 一般的に、xyの数値が大きくなるほど高リスク、数値が小さくなるほど低リスクとなる。


参考 MAX関数(最小値)

参考 MIN関数(最大値)

 

 

14. 株価変動係数を決める

 

∟ 「 x < z { 過去n日間の標準偏差 ÷ 過去n日間の平均 } ≦ y

 

→ (例)x0.8 ~ y1.0, x0.8 ~ y1.2, x1.0 ~ y1.2 など

→ (例)n120, n240 など

 

※ 一般的に、xyの数値が大きくなるほど高リスク、数値が小さくなるほど低リスクとなる。


参考 STDEVP関数(母集団標準偏差)

参考 STDEV関数(標本標準偏差)

参考  AVERAGE関数(単純平均)

 

対象が母集団の場合は、STDEVP関数を用いる。その場合、分母は「n」を使う。対象が標本の場合は、STDEV関数を用いる。その場合、分母は「n1」を使う。今回は、標本を使うから、STDEV関数になります。

これも、厳密にやろうとすれば、COVAL関数→VARP関数ならばSTDEVP関数、COVAL.S関数→VAR関数ならばSTDEV関数、のように分母を揃えてあげてくださいね。

ただし今は、「ロング候補とショート候補で同じくらいの銘柄」を合わせる作業をしているわけだから、別にどっちでも良いといえばどっちでも良いですが(ホントはよくないけど)。


参考 標準偏差

 

 

15. 相関係数の変数を決める

 

∟ 「 x < z { 過去n日間の相関係数の合計 ÷ n } ≦ y

 

→ (例)x0.5 ~ y0.8,  x0.7 ~ y0.9 あるいは x0.7 ~ など

→ (例)n120, n240 など

 

※ 一般的に、xyの数値が大きくなるほど高リスク、数値が小さくなるほど低リスクとなる。


参考  CORREL関数(相関係数)

 

上の計算式の分子を見ると「え、またですか?」となると思いますが、ここは気にしなくても大丈夫です。

理由は、「分母」と「分子」が打ち消し合うので、分母が「n」か「n-1」かは、ここでは考える必要はありませんね。


参考 相関係数

 

 

16. 回帰直線の傾きの変数を決める

 

∟ 「 x < z { 過去n日間のサヤの傾き × n 1 ÷ (過去n日間の最高値 最安値) × 100 [] } ≦ y [1]

 

→ (例)~ y 5, ~ y10  など

→ (例)n120, n240 など

 

※ 一般的に、xyの数値が大きくなるほど高リスク、数値が小さくなるほど低リスクとなる。


参考 LINEST関数(回帰分析)

 

[1] この計算式は、価格差(サヤ幅)の枚数調整に利用します。この計算式を使う理由は、建玉数を増やしていくと、サヤの値動きは同じであっても、回帰係数の値は、建玉数に比例して値が大きくなってしまうことを回避するため。このような計算方法を採用することで、「比率」をベースとして回帰係数の値も一定になることにより、建玉数の大小にかかわらず比較ができるようになります。


参考 回帰分析と回帰係数

 

 

17. 回帰方程式の決定係数を求める

 

∟ 「 z { yの変動 残差平方和)÷ yの変動 × 100 [%] } 」


参考 DEVSQ関数(決定係数)

 

決定係数と自由度調整済の決定係数を比較すると、自由度調整済の決定係数の方が小さな値となります。また、n が小さな標本では2つの値の差が大きくなります。おそらく分析の際、一定数以上の標本データを使うはずですからそこまで誤差は生じないとおもいますが、これも厳密にやろうと思ったら、調整済決定係数を使うとよいでしょう。エクセルだと「補正R2」の値が調整済決定係数となります。


参考 回帰方程式決定係数

 

 

18. 価格差(サヤ幅)グラフと相関図を作成する

 

∟ 「 z { B銘柄の株価 × B銘柄の株数) A銘柄の株価 × A銘柄の株数) } 」(価格差)

and, or

∟ 「 { B銘柄の株価 × B銘柄の株数) ÷ A銘柄の株価 × A銘柄の株数) } 」

(価格比率)


参考 価格差(サヤ幅)グラフを作るYahoo! Finance HP

 

サヤ幅の計算には、大きく分類して上記2つの方法が一般的です。投資金額が小さければ「価格差」でも十分だと思いますが、投資は「価格比率」で考えるのが基本です。

たとえば、「株価1,000円の銘柄が250円下落し750円(1,000円-250円)になったとする。次に、株価750円の銘柄が250円下落し今度は500円(750円-250円)になったとする。どちらも「価格差」で見れば250円の下落だが、「価格比率」で見れば前者は25%(250円÷1,000円×100[])の下落、後者は33%(250円÷750円×100[])の下落となる」。この考え方けっこう大事です。

 

なお、価格差(サヤ幅)の計算には、

 

∟ 「 z {(過去n日間の株価 n日前の株価) ÷ n日前の株価 × 100 [] } 」

 

といった算出方法もある(いわゆる百分率法)。ただし、ここでは、投資金額はファンドの運用のような大きな金額のトレードを想定していないため、上記18.の方法で説明する。

 

 

【ロングショート④ ステップ③補足】

 

ステップ3の作業は、ヘッジ取引を行うトレーダーにとっては最重要項目となります。おそらく必要最低限の基本概念はこの中に入っているはず、たぶん。。。

 

ヘッジファンドの「ヘッジ」は、「塀」とか「垣根」を意味します。おそらくほとんどのヘッジファンドや生命保険会社、企業年金などの運用担当者の方々は上記のような基本的な考え方を組み合わせたアイデアに基づいてスクリーニングをしていると考えられます。

 

このブログはヘッジ取引の概念を用いたロングショートに特化して書いているので、基本的には11の銘柄ペアに関する記述がメインとなりますが、

たとえば運用資金が大きな個人投資家の方は、ご自身の保有するロング(買い持ち)ポジションに対して、相場の過熱感を見極めながらベンチマークのポジションを想定下落幅に合わせて、適度にショートポジション(空売り)を調整しつつ、「暴落」という突然の嵐の襲来に備えてみてはいかがでしょうか?

(例:保有株を「100%」と考えた場合、「100%に対してベンチマークを保有ポジションの1%分だけカバードショートする、あるいは100%に対してベンチマークを保有ポジションの5%分だけカバードショートする」など)

 

 注意点補足 ステップ1は、「一般的に、数値が大きくなるほど高リスク、数値が小さくなるほど低リスクとなる」のに対し、ステップ3は「一般的に、数値が大きくなるほど低リスク、数値が小さくなるほど高リスクとなる」。ステップ1とステップ3は数値の示す意味が逆転するので注意のこと!


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【システムについてのお話 その②】

お知らせ【ブログを移転しました

この記事の位置付けは、【ロングショート④】ステップ2の補足事項となります。なお、【ロングショート④】は【ロングショート③】を計算式に変換したものとなります。

この記事に興味を持たれましたら、【ロングショート③】→【ロングショート④】→この記事の順番で読んでいただければ理解が深まると思います。

 

 

【ステップ2:銘柄をロング候補とショート候補に分類する】

 

 

8. 株価水準指数を基準として、銘柄をロング候補とショート候補に分類する。

 

∟ 「 x < z { (ベンチマーク水準 n日前のベンチマーク水準)÷ n日前のベンチマーク水準 × 100 [] } ≦ y 」(x:ロング候補y:ショート候補z:基準値

 

→ x::ロング候補・y:ショート候補として、ポジションをベンチマークに対して上下から挟み撃ちにして連動させていく。この作業を行うことによりポジションをベンチマークニュートラルに近づける効果が期待できる。

 

なお、「株価水準指数」の別の使い方としては、ステップ3の個別銘柄同士の組み合わせのように、

 

∟ 「 x < z { (ベンチマーク水準 n日前のベンチマーク水準)÷ n日前のベンチマーク水準 × 100 [] } ≦ y 」(x:任意の変数y:任意の変数)→ x yの意味する対象が変わるので注意!

 

→ (例)x0.8 ~ y1.0, x0.8 ~ y1.2, x1.0 ~ y1.2 など

→ (例)n120, n240 など

 

といった使い方も考えられます。

 

 

9. 信用倍率を基準として銘柄をロング候補とショート候補に分類する。

 

∟ 「 x < z {(ベンチマーク)信用買い残高 ÷ (ベンチマーク)信用売り残高 } ≦ y 」(x:ロング候補y:ショート候補z:基準値

 

→ x::ロング候補・y:ショート候補として、ポジションをベンチマークに対して上下から挟み撃ちにして連動させていく。この作業を行うことによりポジションをベンチマークニュートラルに近づける効果が期待できる。

 

なお、「信用倍率」の別の使い方としては、

 

∟ 「 x < z { (信用買い残高 ÷ 信用売り残高) } ≦ y 」(x:ロング候補y:ショート候補z:基準値

 

→ (例)z3 など

 

といった使い方も考えられます。

 

 

10. PERを基準として、銘柄をロング候補とショート候補に分類する。

 

∟ 「 x < z { (ベンチマーク)当期利益 ÷ (ベンチマーク)期末の発行済み株式数 } ≦ y 」(x:ロング候補y:ショート候補z:基準値

 

→ x::ロング候補・y:ショート候補として、ポジションをベンチマークに対して上下から挟み撃ちにして連動させていく。この作業を行うことによりポジションをベンチマークニュートラルに近づける効果が期待できる。

 

なお、「PER」の別の使い方としては、ステップ3の個別銘柄同士の組み合わせのように、

 

∟ 「 x < z { 当期利益 ÷ 期末の発行済み株式数 } ≦ y 」(x:任意の変数y:任意の変数)→ x yの意味する対象が変わるので注意!

 

→ (例)x10 ~ y20, x15 ~ y25 など

 

といった使い方も考えられます。

 

 

11. PBRを基準として、銘柄をロング候補とショート候補に分類する。

 

∟ 「 x < z { 株主資本 ÷ 発行済み株式数 } ≦ y 」(x:ロング候補y:ショート候補z:基準値

 

→ x::ロング候補・y:ショート候補として、ポジションをベンチマークに対して上下から挟み撃ちにして連動させていく。この作業を行うことによりポジションをベンチマークニュートラルに近づける効果が期待できる。

 

なお、「PBR」の別の使い方としては、ステップ3の個別銘柄同士の組み合わせのように、

 

∟ 「 x < z { 株主資本 ÷ 発行済み株式数 } ≦ y 」(x:任意の変数y:任意の変数)→ x yの意味する対象が変わるので注意!

 

→ (例)x0.8 ~ y1.0, x0.8 ~ y1.2, x1.0 ~ y1.2 など

 

といった使い方も考えられます。

 

 

【ロングショート④ ステップ②補足】

 

ステップ2の作業は、基準となるベンチマークを決め(当ブログではTOPIXを用いる)、ロングする銘柄とショートする銘柄をそれぞれ2つのグループに分類する作業である。この作業によって、ロングする銘柄とショートする銘柄をベンチマークにペッグ(固定)することにより、マーケットの上下動にスライドさせていくため、ベンチマークニュートラルが期待できる(実際のロングショートの現場ではあまり使われない。これは厳密に言えばレラティブバリュー戦略に分類される。実際の現場では、この作業は無視される場合が多い)。なお、スクリーニング処理を行うと、「株価水準指数」を基準とした場合、かなり対象銘柄候補が絞られてしまうため、実際は信用倍率でグループ分けしてもよいだろう。なお、信用倍率は当ブログのような使い方ではなく、補足事項のように数値を入れて組み合わせる方法もある。PERPBRは参考程度に使用する。PERPBRについても、具体的な数値の入力でなく、

 

1.

 

∟ 「 x < z { ベンチマークPER ±n%の範囲内 } ≦ y 」(x:任意の変数y:任意の変数

 

→ (例)n5, n10 など

 

といった使い方も考えられます。ベンチマークのPER20%とした場合、±10%の組み合わせは、PER18%~22%くらいの銘柄候補の組み合わせに絞って抽出できることになる。

 

というか、このほうがわかりやすいので【ロングショート③】ステップ2のニュートラル化の説明はこちらのほうがロングショートの説明になりますね。ロングショートはベンチマークを無視して銘柄ペアの価格差(サヤ幅)だけを見るトレーダーのほうが多いから実際はもっとシンプルな戦略です。もう今さら手直しするのも面倒くさいからこのページ閲覧してくれた人だけでいいです(笑)

 

あるいは、単純に、

 

2.

 

∟ 「 x < z { PER ±n%の範囲内 } ≦ y 」(x:任意の変数y:任意の変数

 

→ (例)n5, n10 など

 

といった使い方も考えられます。PERが±10%の組み合わせで、かつ同じくらいの時価総額同士であれば非常にサヤ取りを行うに当たっては、有力候補となりやすい。ただし、欠点はベンチマークの相対概念がなくなるので、PER100倍の銘柄ペアも抽出されてしまうので注意のこと。

 

学習用ソフトを作るのであれば2.でもいいけど、実際の運用を考えたソフトを作るとしたら、1.のほうが適用性が高いですね。理論は完璧でも、実践では弱点があるということのよい例ですね。

 

ということで、これをステップ3に移動してもOK。この辺りはトレーダーごとに使い方が異なるのでお好みでどうぞ!

 

ここでまとめたステップ2のスクリーニングモデルは、どちらかというと「(ベンチマーク内の割安銘柄グループ)のロング」と「(ベンチマーク)のショート」を組み合わせたレラティブバリュー戦略でよく使われるが、ロングショート取引では、ステップ2の作業は参考くらいでよいだろう。むしろステップ3で行う、銘柄ペアの組み合わせの作業のほうが重要だと思う。

 

 参考 株価水準比較チャートYahoo! Finance HP

 参考 企業データ検索Yahoo! Finance HP


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【システムについてのお話 その①】


お知らせ【ブログを移転しました

この記事の位置付けは、【ロングショート④】ステップ1の補足事項となります。なお、【ロングショート④】は【ロングショート③】を計算式に変換したものとなります。

この記事に興味を持たれましたら、【ロングショート③】→【ロングショート④】→この記事の順番で読んでいただければ理解が深まると思います。

 

 

【ステップ1:取引市場・出来高・時価総額・売買代金の選択】

 

 

1. 市場の母集団の対象を決める

 

∟ 「東証1部」「東証2部」「マザーズ」「JASDAQ」「ヘラクレス」「その他」

 

→ この中では時価総額・出来高・売買代金がともに大きい「東証1部」の銘柄を抽出するとよいだろう。その他の市場にも条件を満たす銘柄は存在するものの、あまりオススメはできない。特に、新興市場である「マザーズ」「JASDAQ」「ヘラクレス」などは、株価が東証などの大型株とは異なり、予想外の値動きをすることが多いため避けたほうがよいだろう。

 

 

2. 業種の母集団の対象を決める

 

∟  「全ての業種」 or 「水産・農林業」 「鉱業」 「建設業」 「食料品」 「繊維製品」 「パルプ・紙」 「化学」 「医薬品」 「石油・石炭製品」 「ゴム製品」 「ガラス・土石製品」 「鉄鋼」 「非鉄金属」 「金属製品」 「機械」 「電気機器」 「輸送用機器」 「精密機器」 「その他製品」 「電気・ガス業」 「陸運業」 「海運業」 「空運業」 「倉庫・運輸関連業」 「情報・通信」 「卸売業」 「小売業」 「銀行業」 「証券業」 「保険業」 「その他金融業」 「不動産業」 「サービス業」

∟ 「同業種のみ」or「異業種含む」

∟ 「軸銘柄を指定する」or「軸銘柄を指定しない」

 

→ 通常は「全ての業種」を選択する。

→ 「軸銘柄の指定」は投資家の好みによるが、ベンチマークと組み合わせてもよいだろう。ただしその場合、軸銘柄はショート側で用いるようにするとよいだろう。理由としては、①平均株価の値動きは緩やかな動きをすると考えられ、急激な踏み上げはまず考えられないため、②逆日歩の発生を回避するため。

 

 

3. 時価総額の変数を決める

 

∟ 「 x円  z { 過去n日間の時価総額の合計 ÷ n } ≦ y

 

→ (例)x 500億 ~, x1,000億 ~ など

→ (例)n120, n240 など

 

 一般的に、xyの数値が大きくなるほど低リスク、数値が小さくなるほど高リスクとなる。

 

 

4. 出来高の変数を決める

 

∟ 「 x枚  z { 過去n日間の出来高の合計 ÷ n } ≦ y

 

→ (例)x50万 ~, x100万 ~ など

→ (例)n120, n240 など

 

 一般的に、xyの数値が大きくなるほど低リスク、数値が小さくなるほど高リスクとなる。

 

 

5. 売買代金の変数を決める

 

∟ 「 x円  z { 過去n日間の(出来高 × 直近の株価終値)の合計 ÷ n } ≦ y

 

→ (例)x5億 ~, x10億 ~ など

→ (例)n120, n240 など

 

 一般的に、xyの数値が大きくなるほど低リスク、数値が小さくなるほど高リスクとなる。

 

 

6. 現在株価の変数を決める

 

∟ 「 x円  z { 現在株価 } ≦ y

 

→ (例)x100 ~ y 500, x300 ~ y 500x200 ~ y1,000など

→ (例)n120, n240 など

 

 一般的に、xyの数値が大きくなるほど低リスク、数値が小さくなるほど高リスクとなる。

 

 

7. 賃借銘柄のみを抽出する

 

→ 賃貸銘柄を選択しないとロングショート取引はできないため、ショート側は必須項目。賃貸銘柄は十分な出来高が期待できるため、ロング側も賃貸銘柄を利用したほうが流動性の観点から有効であると考えられる。また、これにより、ロング・ショートともに信用取引が可能となる。ロング側は必ずしも賃借銘柄でなくてもかまわないが、当ブログでは除外して考える。

 

 

【ロングショート④ ステップ補足】

 

ステップ1の作業は膨大な取引対象から標本を抽出する作業となる。「東証1部」の銘柄で、「出来高」や「時価総額」、「株価」が一定以上あれば、万が一「又裂き」に合っても、比較的値動きが緩やかなため、甚大な被害を被る可能性は低いと考えられる。

 

 

 参考 Webクエリ(外部データに接続する、インポートする)

 参考 クエリ(条件を抽出する)

 参考 IF関数(条件を選ぶ)→音声が出ますよ!

 

 参考 時系列データYahoo! Finance HP

 参考 ベンチマーク指標(日経新聞 HP


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2014年1月13日 (月)

コラム その④【逆張り投資の注意点】


これまでに書いた【統計関連】のブログでは、【正規分布】をもとにして統計の話をすすめてきました(まぁ教科書どおりというか...)。

標本と推測統計】の項目では、一定数以上の標本をもとに母集団の持つ本来の姿を推測していく方法を書きました。また、【ボリンジャーバンド】の項目では、金融工学の限界について少し書きましたが、ここではもう少し突っ込んで書いてみます。

 

                                                                                                                               

【マーケットは正規分布ではない】

 

まず、「マーケットは正規分布ではない」、ということです。

 

マジでしつこいくらい書きましたがマーケットは正規分布はしません、絶対に!

「絶対」という表現は適切ではありませんが、99.9%あり得ません。考えてみてください。参加者全員が利益を奪い合う資本主義の戦場で、参加する投資家全員が協力して正規分布になるように「売り」と「買い」のバランスをとって行くことが果たして現実的に可能でしょうか?どなたか私のために損をしてくれる役割を進んで引き受けていただけますか?(笑)

 

 

【正規分布とベキ分布】

 

正規分布はあくまでも、金融モデルをわかりやすい関数に置き換えて考えるための空想の確率モデルです。だから当然、現実の世界に当てはめて考えた場合、そこには必ず誤差が発生します。というか、これはこれでしょうがないのですが、問題なのはこの「誤差」です。

 

株式や為替でも、マーケットの95%の変動については正規分布で説明できるような変動ですが、残りの5%が壊滅的な大打撃を投資家に与えてしまい、めったに起こらないと言われている標準偏差σ3でさえも遥かに上回る桁違いの変動が、この世界では数年ごとに見られます(少し前の事例としてはアジア通貨危機、ITバブル崩壊。最近の事例ではサブプライムショック、リーマンショック、東日本大震災、など)。

 

この時までは、マーケットに参加していた多くの投資家たちは、95%の確率(いわゆるσ2)ではコツコツ利益を得ていたのですが、残りの5%の大きな相場変動によって、今までの利益をドッカーーーンと一気に吹き飛ばすような莫大な損失を被ったと思います(いわゆるコツコツドカンというやつね)。

※95%の確率でコツコツ利益を得る商品とはオプションの売りのこと。

 

実は、正規分布の欠点はこの5%の部分にあります(これはボリンジャーバンドの開発者であるジョン・ボリンジャー氏も実際の説明度は90%弱であると言っていたはず)。

 

初期の金融工学では、原資産の価格変化率の分布が対数正規分布に従い、裁定機会が存在しないなどの仮定の上で、オプションの理論価格を導くことができた(ブラック・ショールズ方程式)。あくまで、数学的に扱いやすいから正規分布としている。この段階での金融工学の理論は、時間が明示的に入っているため動学的ではあるが、実際の価格変化率の分布は正規分布ではなくパレート分布(ベキ分布)に従うため、現実的なモデルとはなっていない。」(出典:Wikipedia KW:「経済物理学」より引用)

 

これは、いわゆる「正規分布」を前提としている「金融工学」に関する批判というか限界の指摘なのですが、経済物理学の世界では、金融マーケットは「ベキ分布」に従うとされています(経済物理学者たちは、正規分布よりも誤差が少なくなるという意味で「従う」という表現を使っているのだと思います、たぶんね)[1]

 

また、

 

95%を占める小さな変動は、ランダムウォークの理論に近い変動なのですが、大きなスケールでの為替の変動にはほとんど寄与していないのです。金融工学で中心的な役割を担っているブラックショールズのオプションの公式はノーベル賞の対象となり有名ですが、市場の変動を単純な確率モデルで近似して捉えているのは、この95%の小さな揺らぎの部分だけです。一番大事な大きな変動の部分をすっぽり無視してしまっていることになりますから、金融の現場では、この公式をそのまま使っている人はいません」(出典:「経済物理学の発見」より引用)

 

では、ベキ分布とはいったいどんな分布のことを言うのでしょうか?

 

 

【ベキ分布】

 

以下の分布図をご覧ください。

 

Cauchy_distribution

x0:分布の最頻値を与える位置母数、γ:半値半幅を与える尺度母数

 

これは一見すると、正規分布のようにも見えますが、これは「正規分布」ではなく、ベキ分布の一種である「コーシー分布」と呼ばれるものだそうです。正規分布とは根本的に大きな違いがあります。詳しい説明は、【期待値が定義されない理由】を読んでいただきたいのですが、標本の「中心値(μ)」や「最頻値」は存在するものの、「算術平均」や「分散」の概念が存在しません。それゆえに、データ分析を行う際、正規分布のように「分散」や「標準偏差」を算出するにはかなり強引な手法である、ということです。

 

ベキ分布のわかりやすい例としては、

 

岩石に衝撃を与えて破砕するとその破片の大きさの分布はベキ分布になることが知られています。ガラスのコップを固い床に落として割ったときに出来る破片も同じです。大きな破片はほんの数個で、中くらいの破片はかなりの数になり、小さな破片は無数にあります。目に見えないような小さな破片の数はさらに多くて、顕微鏡で拡大してみても同じような分布が観察されます。顕微鏡でも見えないくらいのほこりのような破片の数が最も多いので、1つずつの破片の大きさの平均値を求めると、事実上ゼロになってしまうのです。破片の大きさの標準偏差を計算すると、今度は小数の大きな破片の寄与が無視できなくなり、非常に大きな値になります。何桁も大きさの違う破片が混在しているのですからゆらぎの幅を表す標準偏差が大きな値になるのは当然といえるでしょう。」(出典:経済物理学の発見より引用)

 

つまり、ベキ分布では「平均はゼロの値をとり、標準偏差は非常に大きな値となる」ということです。

 

 

【まとめ】

 

以上をまとめると、『株価変動や為替変動の分布も、「ベキ分布」に従うと考えられる[2]。マーケットの変動は、小さな変動が圧倒的に多く、大きな変動は少ないものの、実際のマーケットの世界では、大きな変動は、「正規分布」の場合に比べてかなり多く発生する』といえるでしょう。

 

ということで、「サヤ取り(ロングショート)をボリンジャーバンドだけを使ってトレードエントリーをするのはちょっと考え直してみたほうがよいのでは?」という問題提起も兼ねてまとめてみました。金融関係者で無条件に「正規分布」に当てはめて説明する人を見たら、ちょっと疑ってかかったほうが良いかもしれません。金融関係者には、このような欠点も併せて顧客に説明する義務があるのではないでしょうか?

ボリンジャーバンドを逆張りで使っている投資家の方は、「バンドラインを超えたのに、移動平均線になかなか戻って来ない」という経験があると思いますが、つまるところ、ベキ分布に近い分布をする実際のマーケットでは、理論として使っている正規分布との間に誤差が生じてしまうためです。もし、誤差が小さければ、もっと勝率は高くなっているはずですからね。

 

たしかに、考えてみれば、標準偏差という数字は、正規分布に対して非常に良くできています。というより、むしろ話は逆で、「正規分布に都合よくあてはまる数字として標準偏差が選ばれた」というのが実情なのでしょうね。

そうすると、「正規分布」ではなく「ベキ分布」に従うとされる実際のマーケットでは、「正規分布」をもとに設計された金融工学の考え方でリスク・リターン分析をすること自体に、もはや限界が生じているのでは?と思ってしまいます。

 

ただし、マーケットは「正規分布」を前提とした、「金融工学」によって作られた多くの方程式によって影響を受けていることもまた事実です。その意味では、マーケット参加者が多ければサヤ取り(ロングショート)をボリンジャーバンドで逆張りに使うのも、ある意味では有効でしょう。これを全部「ベキ分布」の仕組みに作り直したら、想像もつかないけど、まぁとんでもなく大変な作業になると思います。

まず、「ベキ分布」に当てはめるもの(「正規分布」でいうところの「標準偏差」)を見つけて、「正規分布」→「標準偏差」→「分散」→「変動」→「偏差」→「平均」のように、前提条件を逆算して全部見直さなくてはなりませんからね。

 

この意味わかります?

 

「正規分布」そのものの考え方を否定してしまうと、「標準偏差」の概念はもちろんのこと、金融取引に用いられる「分散投資」「ポートフォリオ理論」など、今まで私たちが常識だと信じていた概念そのものを根底から否定することになってしまうということです。

 

で、どうするの?

 

ベキ分布には「平均」や「分散」の概念が存在しませんけど。「平均」や「分散」の概念を使わずにどうやってマーケット分析をするんだろう??それとも「平均」や「分散」の概念を前提としているマーケット分析がそもそもおかしいということ???

 

これ以上のことは、私にはわかりません。

 

 

【逆張り投資の注意点】

 

結局、私が言いたいのは、分布がどうとかいう問題は別にどうでもよくて、テクニカル分析を用いる際に(この場合は「ボリンジャーバンド」)、「逆張りエントリーの判断はσ2を抜けたからといって、必ずしも95%の確率を説明できているとは言えず、無条件にエントリーすべきではない」、ということ[3]

 

ボリンジャーバンドは通常順張りに使われる指標ですが、MACDなどのオシレーター系の指標と併せて使うのが有効といわれています。

 

これを逆張りで使う場合は、サヤ取り(ロングショート)にかぎっていえば、

 

「ボリンジャーバンドが±σ2のバンドラインを超えた場合」に加えて、

 

・「過去n日間のサヤの拡大幅が最大値に達した場合」に限りエントリー対象とする。

・「サヤの周期性が一定の条件を満たしていると判断した銘柄ペア」に限りエントリー対象とする。

 

などのように「ボリンジャーバンドは、他のアイデアと組み合わせて用いるのが現実的な妥協策となり得る」、と考えられます。

 

以上、参考まで。

 

[1] [2] 正確に言えば、マーケットは「ベキ分布」にはなりません。

[3] ボリンジャーバンドの場合、「トレンド相場」ならば「順張りが有効」で、「レンジ相場」ならば、「逆張りが有効」と言われていますが、それは結局のところ、後になって見ないとわかりません。れは間違えやすいのですが、株価が95%「収まる」のではなく、「95%」収めているといったほうが正しい表現だと思います。バンドラインは後から被せているのです。この点を理解できていないと逆張りで痛い目を見ることになります。

 

 

【参考文献・資料】

 

・高安 秀樹「経済物理学の発見」

光文社 (2004/9/18)

 

・ベノワ・B・マンデルブロ、リチャード・L・ハドソン「禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン」

東洋経済新報社 (2008/6/6)

 

・マーク・ブキャナン「歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学」

早川書房 (2009/8/30)


・ブログ「ベキ分布と正規分布


・ブログ「経済物理学ベキ分布


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2014年1月11日 (土)

コラム その③【FX(外国為替)を使ったサヤ取りは有効か?】

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FX(外国為替)を使ったサヤ取りは有効か?】

 

このブログを読んでくれている知人の方々から、FX(外国為替)で相関取引の考え方は使えるのか?ということを非常によく聞かれるので、私なりに考えたことをまとめてみました。

 

で、結論から言うと、

 

 

 

よくわかりません

 

 

 

まず、このコラムを読む前にFXでサヤ取りをしようと考えているみなさんに1つだけ注意喚起をさせてください。為替の世界で相関分析をする時は、「価格レート」そのものの相関ではなく「変動率(HV)」の相関を用いるのが常識となっています!

ということで、まずはご自身が使用する予定のプログラムの仕様が、どちらの相関係数を算出しているのかをご確認ください。

 

はい、では長くなりますが。

 

まず前提として、「ロング」と「ショート」の考え方は、対象物の「絶対値」が基準となっています。

 

これは、「ロングショート」の語源についての説明にもなるのですが、これは投資にかぎった話ではなく、「資金がショートした」などのように、私たちの日常生活の中でも用いられています。ですから、「資金がショートした」という場合、「資金」という「絶対量」から減少している状態のことをいいます。

 

よって、

 

『「ロング」は投資対象の「絶対値」が「増加」(絶対値が変化)することにより、ロングポジション(買い持ち)の資産価値は増加する』。

 

一方で、

 

『「ショート」は投資対象の「絶対値」が「減少」(絶対値が変化)することにより、ショートポジション(空売り)の資産価値は減少する』。

 

というのが本来の正しい考え方です。

 

ただし、「ロング」(買い持ち)は比較的長期間に渡りポジションを保有するのに対して、「ショート」(空売り)は比較的短期間でポジションをクローズしてしまうから、という説もあるようです。

 

つまり、ロングショートとは異なる2つの「投資対象」を比較することではなく、「絶対値」同士を比較することが前提となります。【株式】は0円をベースとした絶対値であるのに対して、【為替】にはベースとなる「絶対値」が存在しません。一方の通貨の買いはすなわち他方の通貨の売りを意味します。すなわち、一方の通貨の買いと他方の通貨の売りを同時に行う為替取引の値はすべて「相対値」の概念となります。

ということで、ベースとなる「絶対値」が存在しない【為替】の世界で、【株式】と同じようにサヤ取りの相関の概念が、有効か否かということについて考えてみましょう[1]

 

【株式】のサヤ取りでは、A社の株価 [ x ] B社の株価 [ y ] の価格差 [ z ] に注目して取引をします。取引対象は [ z ] です。[ x ] [ y ] の価格差である [ z ] は、[ x ]   [ y ]  の価格の上下動により値が変化します。

 

一方、


【為替】のサヤ取りでは [ z ] しか存在しません。たとえば、AUD/NZDという通貨ペアは、それ自体がAUDNZDの「相対値」となります。言い換えれば、この取引自体がそもそも2つの通貨同士のサヤ取りをしているのと同じことになります(通貨ペア自体がすでに最小単位のポートフォリオになっているという意味)。

ようするに、AUD/JPYNZD/JPYAUD/NZDの売買をしているのと同じ意味を持つということ(AUD/JPY ÷ NZD/JPY)。だから、これを上記の【株式】に当てはめると、AUD/JPY [ x ] NZD/JPY [ y ] になるから同じようにサヤ取りができるよね?っていうことだと思います。

 

【為替】のサヤ取りについては、2国間の関係が一定であり続けるならば、相関が高いままでしょうけれども、いったん2国間の関係が崩れれば一気に相関が低くなることが考えられます。もちろん、これは「絶対値」同士を比較して行う【株式】のロングショートでも同じことが言えますが。

 

以上を踏まえた上で本題に入ります。

たとえば、オセアニア地域の通貨である「オーストラリアドル(AUD)」と「ニュージーランドドル(NZD)」は高い相関があると言われています。これらの2種類の通貨を使って考えてみましょう。


Nzdcurrency300x199


まず、前提として、『【株式】のサヤ取りでは、「①数ある銘柄ペアの組み合わせの中」から、「②ボラティリティ(変動率)が近い銘柄ペアの組み合わせを抽出」し、「③その中からさらに相関の高い銘柄ペアを探す」のに対して、

【為替】のサヤ取りでは、おそらく相関の高さだけを見て、『限られた通貨ペアの組み合わせ(為替はそもそも通貨ペアの組み合わせである)の中からさらに通貨ペアの組み合わせ同士のポジションを建てる』ということを言っているのだと思います。この違いをよ~く考えてみてください。

前者は、「株式と株式」のペア、後者は「為替ペアと為替ペア」のペアということです。

 

ここでは、異なる2国間の(通貨ペアのさらに)通貨ペアの組み合わせですから当然、ボラティリティは異なりますが、ここではボラティリティニュートラル(変動率の中立化)はできないので、この点は無視して考えます。

というよりも、この部分の作業ができないために「為替レート」そのもの(価格差)の相関ではなく、「変動率(HV)」(価格比率)の相関を用いるというのが、その理由なのでしょうね。

 

で、これをどうやってポジションを組むのかなぁ?と考えてみました。

 

2014111日現在のAUD/JPY93円くらい、NZD/JPY86円くらいですかね。

 

まず、ポジションを【1lot(=10万通貨)】に合わせた場合。

 

1lot(=10万通貨)でポジションを建てると、

 

AUD/JPY9,300,000円(93円×100,000通貨)

NZD/JPY8,600,000円(86円×100,000通貨)

 

となります。残差は、930万円 860万円 70万円。

 

よって、

 

 

ロング: AUD/JPY930万円

ショート:NZD/JPY860万円

ショート:USD/JPY70万円

 

 

というポジションを組むことになります(為替取引はすべて基軸通貨となるUSDを介したクロスレートとなるため、70万円の残差はUSD/JPYのショートポジションを組むことになる)。

 

さらっと書きましたが、冷静に考えると、これって実はとんでもなく難しいことをしようとしているように思うのですが(汗)。。。

 

個人投資家の方でこれを実践している方がいたら、相当レベルの高いことをやっていると思います。

 

 

次に、ポジションを【投資金額】に合わせた場合。

 

AUD/JPY930万円 ÷ NZD/JPY860万円 1.08

 

AUD/JPY9,300,000円(93円×100,000通貨)

NZD/JPY9,288,000円(86円×108,000通貨)

 

よって、

 

 

ロング: AUD/JPY930万円

ショート:NZD/JPY929万円

 

 

という、ほぼニュートラルなポジションを組むことになります(どちらかというとこっちのほうが簡単そうw)。

 

 

以上により、FXを使ったサヤ取り(ロングショート)は、理論上はやろうと思えばできるかなぁという感想です。私はこれについては、自分自身がやったことがないので何ともいえません。今、私は「プレイヤー」としてではなく、外野席の「評論家」として書いているだけですから。なので、実際に取引してうまくいっている方がいれば、それはそれでよいのではないかと思います。

しょせん理論は理論であって、実践とは異なりますからね。そもそも「絶対の正解」なんてこの世には存在しないわけですし、理論上は完璧でも実践では通用しないロジックは今までたくさん見てきました。

なので、為替のマーケットでサヤ取り(ロングショート)をして継続的に結果が出ているトレーダーがいれば、それは1つの正解でしょう。このあたり、私はけっこう柔軟です(FXのサヤ取りで稼いでいるトレーダーさんいらっしゃいましたら、ぜひ私にご指導ください。教えてくれるわけないと思うけど)。

よって、これに関しては、私は肯定否定もしません。投資は自己責任でどうぞ!

 

 

余談ですが、個人投資家でFXを使ってサヤ取り(ロングショート)を行う方法の他にも、裁定取引(アービトラージ)によってポジションを組む方法を以下に書いておきます(極めて厳密に言えば裁定取引ではありませんが)。

前持って言いますが、最後にちゃんと「オチ」が付いてます(笑)

 

 

1つ目は、スワップアービトラージと呼ばれ、「2国間の通貨の金利差」に注目した裁定取引です。数年前に日本でも流行りましたね。

 

FXでは株式と違って2国間の通貨の金利差を「スワップ金利」という形で受け渡しがなされます。

わかりやすい例をあげれば、FX業者AAUD/JPYのスワップ金利が100円、FX業者BAUD/JPYのスワップ金利が50円だとすれば、FX業者AAUD/JPYをロング、FX業者BAUD/JPYをショートにしてニュートラルポジションを組めば、1日ごとに50円の金利が受け取れることになります(この場合、取引する通貨ペアはロング、ショートともにAUD/JPYになりますよ)。

レバレッジをどんどん上げて行って、強制ロスカットに引っかからないようにうまく調整して逆指値注文を入れておけば、レバレッジ10倍なら500/日、レバレッジ20倍なら1,000/日と、(理論上は)ノーリスクで利益を上げられるという方法です。

ここで、賢い人たちは考えました。「スワップ金利がつかない(これを「スワップフリー」という)FX業者Cを探してきて、FX業者AAUD/JPYをロング、FX業者CAUD/JPYをショートにしてニュートラルポジションを組めば、1日ごとに100円の金利が受け取れることになる」、と。Cに該当するようなFX業者は、観光資源くらいしか外貨獲得手段を持たない小さな島国など、いわゆるタックスヘイブンと呼ばれる地域に多く設立されています。

 

私もかつて御多分に洩れず参加しましたが、口座凍結喰らいました(笑)

 

理由は、FX業者Cから見れば、「ショートしている顧客」に対して支払うスワップ金利は、「ロングしている顧客」が受け取るスワップ金利から支払われます。この差額がFX業者の収益の一部となるでしょうから、FX業者は支払う側からも受け取る側からも一定の金利分を調整しながら、金利の「支払い」と「受け取り」をある程度ニュートラル化して経営を行っているはずです。そのため、「ショートしている顧客」>>>「ロングしている顧客」のように、「ショートしている顧客」が一定数を上回ると、FX業者は破産します。だから、「ショートしている顧客」しかいないFX業者は口座凍結してバランスをとるしかないのです。

これが一時、日本で流行ったために、日本居住者向けの新規アカウントの開設ができなくなったFX業者もあると聞きますし、経営破綻に追い込まれたFX業者もあると聞きます。かわいそうに。

 

 

もう1つは、「決済レートのスプレッド」に注目した裁定取引です。

 

同じ通貨ペアの商品を提供するFX業者A社、B社、C社、D社の中に、明らかに異常な値動きをするD社がありました。この会社はおそらくロスカット狩りをしてスプレッドを稼ごうと決済レートを操縦して意図的に吊り上げていたのだと思います。

 

そこで、頭のいい私の友人はあるアイデアを思いつきました。

 

もしも、FX業者A社、B社、C社、D社の中で、その平均決済レートに対してx%以上かい離した異常な値動きを検出した場合、D社に対し、A社+B社+C社の平均値に戻ることを期待して逆張りでハイレバレッジをかけてポジションを建てる。そうすれば、時間の経過とともにA社+B社+C社の平均値へ価格が収斂するだろう、と。なお、この場合、FX業者A社、B社、C社はヘッジとして逆ポジションを建てます。

学生時代に友人たちとプログラムを走らせてトレードしたところ、【規約違反】という大人の事情により、これまた問答無用に一斉に口座凍結を喰らいました(笑)。

というよりもこれは正確に言えば、もはや「FXの裁定取引」ではなくて、「FXという仕組みを使い、意図的な約定レートの操縦から生じるインチキなスプレッドを逆手にとった裁定取引」ですから、残念ながら今は対策されてしまってできないと思いますよ。


黄金の羽根は意外な場所に落ちていたりするので、頭はいつも柔軟にしておかなくてはいけませんね。


まぁ、なかなかうまい話はないものですが。


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2014年1月 4日 (土)

ロング・ショートについてのお話 その④


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【スクリーニング その①】

 

 

【ステップ1:取引市場・出来高・時価総額・売買代金の選択】

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1. 市場の母集団の対象を決める


∟ 「東証1部」「東証2部」「マザーズ」「JASDAQ」「ヘラクレス」「その他」


(補足事項:【システム】)


 

2. 業種の母集団の対象を決める


∟  「全ての業種」 or 「水産・農林業」 「鉱業」 「建設業」 「食料品」 「繊維製品」 「パルプ・紙」 「化学」 「医薬品」 「石油・石炭製品」 「ゴム製品」 「ガラス・土石製品」 「鉄鋼」 「非鉄金属」 「金属製品」 「機械」 「電気機器」 「輸送用機器」 「精密機器」 「その他製品」 「電気・ガス業」 「陸運業」 「海運業」 「空運業」 「倉庫・運輸関連業」 「情報・通信」 「卸売業」 「小売業」 「銀行業」 「証券業」 「保険業」 「その他金融業」 「不動産業」 「サービス業」

∟ 「同業種のみ」or「異業種含む」

∟ 「軸銘柄を指定する」or「軸銘柄を指定しない」


(補足事項:【システム 


 

3. 時価総額の変数を決める

 

∟ 「 x円  z { 過去n日間の時価総額の合計 ÷ n } ≦ y円 」


(補足事項:【システム】)

 

 

4. 出来高の変数を決める

 

∟ 「 x枚  z { 過去n日間の出来高の合計 ÷ n } ≦ y枚


(補足事項:【システム】)


 

5. 売買代金の変数を決める


∟ 「 x円  z { 過去n日間の(出来高 × 直近の株価終値)の合計 ÷ n } ≦ y円 」


(補足事項:【システム】)


 

6. 株価の変数を決める


∟ 「 x円  z { 現在株価 } ≦ y円 」


(補足事項:【システム】)


 

7. 賃借銘柄のみを抽出する

 

 

【ステップ2:銘柄をロング候補とショート候補に分類する】

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8.  株価水準指数を基準として、銘柄をロング候補とショート候補に分類する。


∟ 「 x  z { (ベンチマーク水準 n日前のベンチマーク水準)÷ n日前のベンチマーク水準 × 100 [] } ≦ y 」(x:ロング候補・yz:ショート候補・z:基準値


(補足事項:【システム】)

 

 

9.  信用倍率を基準として銘柄をロング候補とショート候補に分類する。

 

∟ 「 x  z {(ベンチマーク)信用買い残高 ÷ (ベンチマーク)信用売り残高 } ≦ y 」(x:ロング候補・y:ショート候補z:基準値


(補足事項:【システム】)

 

 

10. PERを基準として、銘柄をロング候補とショート候補に分類する。


∟ 「 x  z { (ベンチマーク)当期利益 ÷ (ベンチマーク)期末の発行済み株式数 } ≦ y 」(x:ロング候補・y:ショート候補z:基準値


(補足事項:【システム】)

 

 

11. PBRを基準として、銘柄をロング候補とショート候補に分類する。


∟ 「 x  z { 株主資本 ÷ 発行済み株式数 } ≦ y 」(x:ロング候補・y:ショート候補z:基準値


(補足事項:【システム】)

 

 

【ステップ3:ロング候補とショート候補を組み合わせて銘柄ペアを作る】

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12. β値の変数を決める

 

∟ 「 x  z { (過去n日間の終値と過去n日間のベンチマーク変動率の共分散) ÷ (過去n日間のベンチマークの分散) } ≦ y


(補足事項:【システム】)

 

 

13.  ボラティリティの変数を決める


∟ 「 x  z { (ベンチマークの過去n日間の最高値  ベンチマークの過去n日間の最安値)÷ ベンチマークの過去n日間の最安値 × 100 } ≦ y 」(簡易式で説明)


(補足事項:【システム】)

 

 

14. 株価変動係数を決める

 

∟ 「 x  z { 過去n日間の標準偏差 ÷ 過去n日間の平均 } ≦ y


(補足事項:【システム】)

 

 

15. 相関係数の変数を決める


∟ 「 x  z { 過去n日間の相関係数の合計 ÷ n } ≦ y


(補足事項:【システム】)

 

 

16. 回帰直線の傾きの変数を決める


∟ 「 x  z { 過去n日間のサヤの傾き × n  1 ÷過去n日間の最高値  最安値) × 100 [] } ≦ y


(補足事項:【システム】)

 

 

17. 回帰方程式の決定係数を求める


∟ 「 { yの変動  残差平方和)÷ yの変動 × 100 [%] } 」


(補足事項:【システム】)

 

 

18. 価格差(サヤ幅)グラフと相関図を作成する


 「 z { B銘柄の株価 × B銘柄の株数) A銘柄の株価 × A銘柄の株数) } 」(価格差)

and or

∟ 「 z { B銘柄の株価 × B銘柄の株数) ÷ A銘柄の株価 × A銘柄の株数) } 」(価格比率)


∟ 「 z {(過去n日間の株価  n日前の株価) ÷ n日前の株価 × 100 [] } 」

※100分率法


(補足事項:【システム】)

 

 

⇒ ここまでで、一度スクリーニング

 

 

⇒ スクリーニング結果を表示

 

 

 コラム・その他】←ひまつぶしに読んでね♪


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「個人投資家の投資とはあんまり関係ない備忘録」

「サヤ取りブログ~ロングショートを用いたヘッジ取引~」

 

 

以前のタイトルだと情報を必要としてくれている人にメッセージが届かないと思ったので。。。

このブログを読まれている方は「裁定取引(アービトラージ)」と「サヤ取り(ロングショート)」については、言葉や意味をわかっている方が多いと思うのですが。

極めて厳密に言えば、「裁定取引(アービトラージ)」は仕掛けを行った瞬間には理論上は既に利益になっています(例として、先物・オプション取引のコンバージョン戦略[1]・リバーサル戦略[2]など。)。

一方、「サヤ取り(ロングショート)」はアクティブ投資と同じで仕掛けを行った瞬間は手数料分を差し引いた損失から取引がスタートします。どちらも本質はマーケットニュートラルの考え方に基づいており、相場変動の影響は受けない(受けにくい)ものの、両者は似て非なるものです。

当初、裁定取引の体験プログラムを作るのも面白いかなぁと思ったのですが、現実問題として、日中のザラバ取引では機関投資家の発注スピードがあまりにも速すぎて個人投資家の取引環境ではスプレッドの解消を取りに行くのは非常に難しいと思います[3](ナイトセッションだったらいけるかもしれないけど)。

ということで、とりあえず、このブログは学生さんや個人投資家の方でも比較的参入しやすいロングショート戦略にテーマを絞って書いています。両建て投資をすることにより、「期待収益率を意図的に低下させてしまう」というデメリットはありますが、なるべく安全性・安定性を重視した内容をわかりやすくまとめて行こうと思います。

本来、ヘッジファンドなどで用いられるヘッジ取引は、銘柄ペア同士の取引というよりもマーケットの変動をニュートラル化しつつも、マーケットの方向性を分析しながら、一方のポートフォリオに対して、他方のポートフォリオのヘッジ比率を調整しながら取引するものですが(ファンドによってやり方はそれぞれ違うと思いますが)、ここでは11の銘柄ペアの取引について書いていきます。

それから、補足しておきたいのですが、「研究室で理論だけを完璧にマスターした先生方が現場でトレーダーになっても必ずしも良いパフォーマンスが上げられる」わけでもなく、かといって「現場で良いパフォーマンスを上げているトレーダーからすれば必ずしも理論通りにはいかないことも知っている」わけで、私はこの両者に挟まれながら、現在このブログを書いています(すごいジレンマですw)。

いちおう、このブログは学生さんとサヤ取りを勉強したい個人投資家の方を対象に書いているので、どうしても理論寄りの内容になってしまうことをご承知ください。

私がしている事は、諸先輩方が残してくださった難しい文献をわかりやすい言葉にまとめているだけなので大したことはしていないのですが、読んでいただいているみなさんのパフォーマンス向上に少しでも貢献できましたら幸いに存じます。

 

最後に、間違いがあればどうぞご指導くださいませ。私ももっと勉強しなくては!

 

以上、私はただのヒマ人です(* v^ *)v

 

 

[1] コンバージョン戦略は、(合成先物価格)-(先物価格)のスプレッドを取りに行くトレード手法。先物買い+(コール買い+プット売り)の執行を同時に行う。

[2] リバーサル戦略は、(先物価格)-(合成先物価格)のスプレッドを取りに行くトレード手法。先物売り+(プット買い+コール売り)の執行を同時に行う。

[3] 世界の金融マーケットの中心地であるニューヨークのウォール街では多くの科学者や大学教授たちがその天才的ともいえる頭脳を競い合いながらアルゴリズムによる執行プログラムを作成しています。彼らが考え出した方程式はプログラムコードとして組み込まれていきます。そのプログラムコードは瞬時にマーケットの分析を行い、高頻度売買(HFT)を実現させていきます。いまや、アメリカの株式市場の約7割の金融取引は、コンピューターによる自動執行注文によって取引がなされていると言われています。

余談ですが、コンピューターによる高頻度売買(HFT)によりプログラム同士が相互にぶつかり合い、お互いが影響し合うと、原因不明の思わぬ株価急落も起こるわけです(たびたび起こるけど...)。さらに、グローバル化によって世界の金融市場の相関が高くなったため、コンピューターによる世界同時株価大暴落が起こる日も近いかもしれません。やれやれ。

もちろんファンドごとに自社のプログラム構造を管理・保守するエンジニアはいるでしょうけれども、マーケット全体のプログラム構造を完全に把握できている人は皆無でしょう。マーケット全体のプログラム構造は完全なるブラックボックス状態です(笑)。

何とも笑えない話ですが、すでに金融取引の世界では、お金を動かしているのはほとんどコンピューターです。実は、世界の金融は、いまやプログラムによって動いているのです。


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