統計についてのお話 その①【偏差】
【偏差】
偏差とは、個体の値から平均値を引いて得られる値のこと。わかりやすく言うと、偏差とは「平均値からのズレを表した数値」のことです。
平均値は株価データ全体の代表値、つまり「標準値」のこと。よって、平均値からのズレを表す偏差は、株価データを構成する各個体(株銘柄)の「個性」(情報)であるといえます。
例:A社の過去半年間の月末の終値が、80円、95円、110円、105円、90円、100円だったとする。
単純平均を出す。
↓
(80+95+110+125+90+100)÷6=100
↓
平均は 100 となる。
偏差を出す。
↓
それぞれの値から平均100を引いてあげる。
↓
80-100=-20、95-100=-5、110-100=10、125-100=25、90-100=-10、100-100=0
↓
よって、偏差は -20、-5、10、25、-10、0 となる(平均値100からのズレ)。
ピアノをイメージしてみてください。ピアノには通常88個鍵盤があります。
ピアノを習う生徒さんは、おそらくバイエルから習い始めると思います(私たちの頃はバイエルだったけど、今は使わない先生も多いみたいですね)。
バイエルの最初の楽譜は真ん中を中心として、左半分の1オクターブ(ドレミファソラシド)は左手、右半分の1オクターブ(ドレミファソラシド)は右手を使って、簡単な曲から演奏の練習をします。つまり平均から近い範囲だけで手を動かします(偏差が小さい)。
ところが、練習が進むにつれ、どんどん難易度が上がっていきます。バイエルを卒業してどんどん上手になって、ショパンやリストの曲になると、もうマジでわけわかんないくらいに手を両サイドに広げて演奏する必要が出てきます(偏差が大きい)。
ちなみに、標準値から半音(0.5音)上げたものが#(シャープ)、平均値から半音(0.5音)下げたものが♭(フラット)です。この話、たぶん延々と続くのでここで止めますねw
ようは、何が言いたいかというと、バイエルの曲第1番と難易度の高い曲(例:ショパンの幻想即興曲、リストのラ・カンパネラなど)は手を動かす幅が全然違うわけです。
ロングショート(サヤ取り)の考え方もこれと同じで、同じくらいのブレ幅の銘柄を合わせてあげないといけないってことです。「バイエル第1番」株をロング、「ショパンの幻想即興曲」株をショートしてポジションを組むと、「ショパンの幻想即興曲」株の片張り(空売り)をしているのとあまり変わらなくなってしまうということね(空売り銘柄の偏差が大きいから)。
ブレ幅の大きいほうの銘柄の片張り投資になるっていうのはこういうことね。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
ワロタw
この説明の仕方ユーディーっぽいなw
投稿: ヤマP | 2013年12月13日 (金) 10時03分
えw
投稿: ユーディー | 2013年12月14日 (土) 10時15分